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……だが、あのとき緊張していたのは蓮だけでない。探もまた緊張していたのだ。服を脱がしている途中から、触りたいという気持ちを持ってしまった。あのとき止められていなければ、どうなっていたか分からなかった。
「…変なの」
やはりその気持ちに気づかない探。モヤモヤとしたまま時は過ぎていった…。
◆
「おっはよー蓮ちゃん!風邪はもう平気?倒れたって聞いて驚いちゃったよーもう!俺ってさ、風邪引くことないから蓮ちゃんの気持ちを読み取ることが出来なくて。くぅ…もしあれだったら俺にうつしてくれ!!」
「ぇ、あ…おは、よう?」
「もー何で疑問形なんだよ。ま、いいけどさ。それより俺授業頑張ったんだよー!!蓮ちゃんにノートを見せてあげるべく!久々に頑張っちゃいましたー」
そういって何冊かノートを渡してくる心。ここまでしてくれる友達を持てたことに、蓮は感激してしまう。それに徐々にだがクラスにも馴染めてきた。
……と、小さな喜びに浸っていると、心がこんなことをいってきた。
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