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「あ、の…僕ええや、やっぱ」

「…どうされました?」

「めんどくせぇ。おい、軽くつまめるもん持って来い」


躊躇した蓮に、要が勝手に注文してしまった。メニューも回収され、蓮は慌てるがやはり恐怖からか大人しくなってしまう。


(軽くって何?もう焼きそばとかが食べたい…)


そんな思いと逃げ出したい思いなど虚しく、蓮はその場で食べることになった。いつの間にか持ってこられたジュースを飲まされ、何度も話かけられ。

すでに蓮のピークは頂点へと登りつめられていた。


「もっ…やらぁ…!!」

「西園寺君…。要、もうこれ位で勘弁してあげましょう」

「あ?やだね。…おら、サンドイッチが来たぜ」


諦めるなんてしたくなくて。要が軽く蓮から目をそらすと、こちらへサンドイッチを持ってくる人が目に入る。そしてその言葉を聞いて、蓮の肩がピクッと揺れた。

いくら男の中で恐怖があるとはいっても、空腹には勝てないのだ。蓮は目の前に置かれたものに手を伸ばし、一口頬張った。


「ん……お、いし」


シャキシャキしたレタスに甘いトマト。パンも香ばしくて蓮は自然と笑顔になっていく。


「お前…笑えるんだな」



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