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「おい、今までどこをほっつき歩いてたんだ」
『『キャー!!』』
「…ん?い゙っ、わあぁっ!!」
「この俺を待たせやがって」
「っぅ…知ら、ん…」
なんのことか分からない。蓮は怯えながらも首を横に振り、要から少し距離をとった。だが要もその離れた分詰め寄り、迫力のある顔で凄んできた。
「あ゙?昨日来いっつっただろ!!」
「ふゔぅっ…」
「ちょっと要。昨日は来いとまではいってませんよ」
「…そうだっけか?でも俺様んとこに来るのが普通だろ」
「またあなたは…」
端から見ればご主人様に怒られているメイドと、それをなだめている爺や。まさにこれだ。だが本人たちはそんな冗談はいっていられなく…。
「も…ほっと、て…や、なの!」
「はぁ?嫌だね。まぁ一発ヤらせてくれたら考えてやってもいいけど」
「もぅ…ふぇっ…」
クツクツと笑う要に、蓮がまた泣き出してしまった。そこでもやはり爺やの出番だ。
「要、怖がってる人にそれはひどすぎですよ。…申し訳ありません。これでも動揺しているのですよ」
「はっ、動揺なんかしてねぇし。つかなんで神が触れても避けねーんだよ」
「あ、えっ…」
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