[携帯モード] [URL送信]
36
心から抜け出せた2人は、ずっと手を繋いだまま歩いていた。それに気づいた蓮が慌てて手を引き、顔を真っ赤にして謝る。それにはどうやら、お化け屋敷でのことも含まれているようだ。


「あ、別に。…でも、はぐれない?」

「え…?」


探が目をそらして聞いてきた。…手を差し出すというオプション付きで。その手に蓮は凄く驚いたが、しばらく考える様子を見せたあと、恐る恐るその手をとった。

なぜか2人して顔が真っ赤だ。


「おお、きに…///」

「いや…」


(俺…何言ってんだ?)

(うわー/// 手、手!僕どうしてもたんやろ…)


その日は、残りの時間ずっと探にエスコートされたまま、1日を終えることとなる。…そして次の日、蓮は暇を持て余していた。

今日は喫茶の方も手伝うことはないし、校内はほぼ回ってしまった。それになぜか探もいないのだ。どうしようかとクラスの裏の方で悩んでいたら、


──ぐうぅ…

お腹がなった。朝、時間がなくて食べてきていないのだ。


「どないしよ…」


ガマンしきれそうもなく、このままというわけにもいかないため、蓮は勇気をだして外へ買いに行くことにした。



[*前へ][次へ#]

36/50ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!