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正直、ここまでくると蓮でなくても心は怖い。大声でベラベラ喋って、一息つくまでに8割りの確率でボケが入る。その勢いに周りは引き始めていた。
「よ、よう分からへんけど、堪忍ね」
「え、あ、いーよいーよ。他の奴だったら痴漢ー!っていってぶっ飛ばしてるけど蓮ちゃんなら大歓迎。俺手広げて待ってるからいつでも飛び込んできて!」
「え、それ…は…」
「え、何?遠慮してんの?かぁわいいなぁ。メイドもイケてるし!てかさ、俺この格好で校内回ってたらめちゃナンパされちゃった。俺かわい、
「うるさい、ほっとこ」
「あ…え?」
で、もーモテモテで困っちゃうー…ってあれ?蓮ちゃん!?市川!?どこー?…っかしいなぁ。あれか、瞬間移動か!今度俺も混ぜてもらおーっと」
そこでようやく心が静まった。自分の話に夢中で2人がいなくなったことに気付かなかったようだが、そんなに気にしてないようだ。今時の女子校生よりも喋る心は、ルンルンとそのままどこかへ消えていった…。
◆
「凄かったー…って、うぁ!?」
「ん?」
「っぁ、手!ごめっ、あ、僕色々とっ」
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