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「んむっ、甘うて美味しー」

『うわ、エッロ…』
『やべぇトイレ』


どこからともなくはしたない言葉が飛び交う。でも幸い蓮はそれに気付かず、黙々と食べ進めていく。だがその間に探はかき氷と綿飴を食べ終えていた。

なんとなくその様子をじっと見ていると、探が気づいたのか顔をあげてこう聞いてきた。


「…え、食べる?」

「ぇあ、ううん。その、美味しそうに食べるなっ、て…」

「あ、…ありが、とう…」


まさかそんなことをいわれると、思っても見なかったのだろう。探は動揺しているようにも見えた。そして探が食べ終わったころを見計らって、次は蓮が振り回す番になる。


「あ…中、見て回ろ?」

「……ん」


少し眠そうな声をしているが大丈夫そうだ。蓮と探は人ごみを避けながら中へ入る。中、つまりクラスの出し物は本当に様々だった。

ただ何かについて調べ展示してあるクラスもあれば、中で遊べるようになっているとこもあった。やってもらってはいないが占いも。

こういった光景は女子中では見ることが出来なかったので、もう蓮の目はこれ以上無いという程キラキラしている。



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