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(ぇ、ぁ、嘘っ!服そのまんま!?)


ずっと感じていた視線は、これだったのだろう。蓮のメイド姿。動く度にチラチラ見える太ももに、みんなが釘付けになっていたのだ。

そしてこの男たちもそう。もう頭はイヤらしいことでいっぱいで、どこか違う場所へ蓮を連れて行こうとしている。


「ぁ、やっ…」

「何、してんの?」

(っ…探!!)


ヤメテ、その声をあげる前に、横から探の声が聞こえてきた。すがるように顔をあげた蓮だったが…、思わず固まってしまった。

男持ちか、そういってナンパをしていた男たちが去っていったのに、気付かないほどに。


「それ…」


蓮が指さしたのは探の手元。今買ってきたであろうものを持っているのだが、量がハンパないのだ。綿飴、たこ焼き、焼き鳥、かき氷、唐揚げ。様々なものを持っている。口元に何かついていることから、もうすでに食べていることも分かった。


「ん?あ、これ?はい」

「え、あ、おおきに」


だが探は勘違いしたらしく、チョコバナナを手渡してきた。どうやらこれは蓮の分らしい。蓮は苦笑いを浮かべながら受け取り、ちょっと溶けかけているそれを口に含んだ。



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