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そのため、中学校は女子校に通っていた。大きくなって自分が男だと知ったときも、蓮は本気で自殺を考えたほどだ。

でも、これからも女の子として生きていけばいい、そう考えていた…のに、女子校から男子校へ。しかもホモで有名なあの学園に…。多分母親は何も知らずに入学をさしたのだろう。家を出てきたときも、


「立派な男になって帰ってくるのよ」


なんて呑気なことを言っていた。大の男嫌いが男子校に入学。この先蓮はどうなってしまうのだろう…。







蓮が門の前で立ち往生していると、あることに気付いた。周りの視線が痛いほど自分を見ているのだ。それが嫌で、その場から逃げたくなった蓮は少しずつ後退りを始めた。

そのとき。


「おい、お前何やってんだよ。早く入れ」

「ひゃぁぁうっ!?」


いきなり話しかけられて、蓮は変な声を出してしまった。ビクビクと怯えながら声がしたほうを向くと、2人の男がこちらに向かって歩いてきているではないか。


「ひいっ!?こっちきよる…どないしょ…」

「君、どうしたのですか?もうすぐ始まりますよ?」



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あきゅろす。
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