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そう、実は2人は蓮に会いに来たというわけではないのだ。それぞれのクラスの様子を見回っている途中だった。それを神に咎めるよういわれてしまえば、要は反論出来なくなってしまう。

チッと舌打ちをし、「明日は空けとけよ」とだけいって要たちはようやく出て行った。


「紅さんっ!来てくれてホンマおおきにっ」

「え、あぁ…いーのいーの。あ、私オススメね」

「はーいっ」


2人が(正確には要が) 出て行って機嫌が直った蓮。元気よく返事をし、自分のオススメであるおしるこを持って、再び紅のもとへ戻ってきた。


「へーおしるこ?」

「はいっ。お母様の作ってくれるのに似てんねんもん」

「お袋の味ってね。いただきます」


――パクッ


「どう、やろか?」

「うん、美味しいね。ってかあんた他の接客はいいの?」

「あ……」


すっかり忘れていた。周りが忙しくしているのに、蓮1人がのんびりしている。クラスからは早く戻ってきてよ、という空気が流れ始めていた。


「私はあんたの様子見に来ただけだからさ。食べ終わったら帰るし…」

「そうですか…。あ、この後は一緒に回れますか?」



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あきゅろす。
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