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『お客さーん、家の子ナンパしないで下さいねー』

『えーナンパダメなの?君をこれから誘おうと思ってたのに』

『えー僕困っちゃいますぅ』

『あははははっ』


「ご注文は?」

『チッ…コーヒー』

「少々お待ち下さい」


周りと探に負け、そのお客さんは気まずそうな顔で注文した。探は注文をとると蓮の腕をとり、裏へ入っていく。


「…平気?」

「あ、うん。おおきに」

「…ん」


自分の意志で助けに来てくれたようだ。蓮がそんな探に惚けているうちに、探はコーヒーを持って出て行ってしまった…。







「ぃ、らっしゃいませ…」

「お、おきに…っ」


あれからまた表へ戻り、接客を頑張りだした蓮。人を怖がる余裕が無いほど忙しく、少し息をついたときに後ろに人が来たことに、蓮は気付かなかった。


「…よぉ」

──ビクッ

(こ、この声は…)


肩をビクつかせ、ふるふると震えながらそーっと後ろを振り返ってみる。そこにはお馴染みの要と神が立っていた。もう男とか女とか関係なく、蓮は要を嫌っているらしい。



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あきゅろす。
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