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(ほぇーみんなすご…。僕もやらななー)

『こんちはー』

「ぁ、ぃ、いらっしゃ…ませ」

『ふっ、噛んだの?可愛いね。俺は…ケーキセット』

「は…ぃ。少々お待ち、下…さい」


1人目のお客さんはいい人だった。爽やか君で、蓮も何とか対応することが出来たのだ。


(大丈夫。あの人やったら大丈夫)

「あ、の…ケーキセット、です」

『あ、ありがとう。頑張ってね』

「ぉ、おおきに…」


その人の接客を終え、心からホッとした蓮。この前の練習のようなお客じゃなくて助かった…と思っていたのに。


『うっはーこのメイドちょー可愛い!この後さ、暇?』


喫茶に来ていた人が、蓮をナンパし始めたのだ。チャラそうな男がニヤニヤと蓮を舐めまわすように見つめ、迫ってくる。


「ぇ、ぁ…」

『なぁ、いいだろ?』

「やっ…、」

「……ご注文は?」


蓮の方へ腕が伸ばされ、触れてしまう…と誰もが思ったとき、誰かが2人の間に割って入ってきた。


「す、ぐる…」

『んだてめぇ』


やる気のない執事、探だ。相変わらずのほほんとした顔をしているが、ピリピリと怒っているのが伝わってくる。



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