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「どうしてそこまで人を拒絶すんの?教えてよ」

「………」

「…お・し・え・て?」

「っ、『ショート始めっぞー』


 ちょうどいいタイミングで先生が入ってきた。幸慈はつまらなそうに前を向き、遙香は震える体を必死に抱き締めた。
 何で構うのか、何で聞くのか、何でほっといてくれないのか。


(なんで…なんで……)


 考え出したら止まらなく、遙香はより一層抱き締める手に力を入れ、目を瞑っていた。そんな遙香を知ってか知らずか、幸慈は休み時間は話しかけてこなかった。


──キーンコーン…

「っしゃー昼だー!腹減った」

『ほんとお前の腹の音でけぇよ』
『でも面白かったよぉ』



 そんな会話を聞きながら遙香はカバンからお弁当を取り出す。この学園は学食も購買もあり、敷地が広いためクラスで食べる人は少ないのだ。5、6人の声がする中で、遙香は外の景色を眺めながら食べ進める。


(にぃにのお弁当久しぶりだな…)





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