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 自分がやったと分かれば遙香は悲しむだろうし、もしかしたらキレるかもしれないから。


「それだけですか?」

「ああ、遙香がこいつを許してるから…」

「なるほど。やはり一度会ってみたいですね」

「ハッ、誰が」


(え、何、何!?終わった…?つかなんで3人で来てるわけ!?)


 それはより恐怖を与えるため。そしてバンとデビルは遙香の顔を唯一知っているため、幸慈の顔も覚えさせて守らせるためだ。彰鬼は満足したのか、バンと遙香の話をしながら去っていく。

 …が、まだ幸慈の前にはデビルが。


「な、なんでしょう…」

「…この街でオーガー敵に回すと死んじゃうゾ」

「っ…」

「あ、でもその子のお兄さんとオーガーのお兄さんの方が怖いらしいけどー」


 そんな恐ろしいセリフを残してデビルも帰っていった。とたん一気に体の力が抜け、思わずその場にへたり込んでしまう。


「こ、こえー…つか兄2人何者!?」


(あー早く遙香に会って元気を…いやいや見つかる…ヤバいって)


 せっかく仲直りをしたのに今まで以上に手が出しづらくなったな、と思う幸慈でした。





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あきゅろす。
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