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「何してたんだよ…こいつはなぁ!」

「っひ…」


(怖いっ…怖い怖い!!)


「あ…ごめん遙香。逃げよう、な?」

「てめぇこそ何ほざいてんだ、あ゙ぁ゙!?その手ぇ離せや」

「っ…あんたJumbleのogreだろ!?んでそんなやつ…」


 完全に勘違いをしている。腕の中で強張る遙香をより強く抱き締め、ジリジリと後ずさる。端からみればそれが普通なのかもしれないが、今の遙香にとって恐怖の矛先は幸慈だ。

 ヒュッヒュッ…と過呼吸になりつつある。


「え……は、るか…?」

「……だ、やだっ…ヒ、ァ…助けてぇぇっ!!」

「遙香!」


──ドゴォッ!


「ぅ゙……てぇ…っ」

(は、え…知り合い!?)


 遙香の金切り声に続き、幸慈からする鈍い音。彰鬼がその頬を殴ったのだ。それで気づく2人の関係、……ちゃんとした知り合いだということに。


「ハァッ…ぁぁ、や…ごめんなさいごめんなさいっ!!いやっ…触らないで!」

「は、遙香…」

「チッ…てめぇ失せろ!二度と遙香に近づくんじゃねぇ」

「ぅ…ひっく……ふぇぇ」





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