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▼幸慈side

「……ん?あれ?」


気持ちが落ち着いてきて、横をみたら遙香はいなかった。
一瞬ドキッとしたけど人が苦手なら気持ち悪くて出て行った……とかだよな?

それにしても…、


「共学サイコー…」


金切り声はうるさいけど本物の女の子の声だ。まぁあの会長やら副会長ならどこでも騒がれるよな、うん。


………遙香とペアだといいな。


「…うわっ、今俺めちゃハズいこと思った!」

『ユッキーうるさい!』

『ユッキーひっこんでろ』


「ひでっ」


1ヶ月経ってもうすっかりだぜ?みんなユッキーって呼んでくれるし……ちょっと扱いがヒドいけど全然許容範囲!


…あ、スタートするみたい。



* * *


 体育館でスタートの合図が鳴り、みんなが一斉に探しに出たとき、遙香は図書室の前にいた。一応ここも範囲に入っているが、いつもの場所に向かう。





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