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「………」
「あ、そんな目で見ないで。んでもってもらってくれる?」
「何を」
「ご当地ストラップ」
「……何で」
「えー仲良しのお近づきに?」
あれ、日本語変?といいながら笑う幸慈。一方遙香は手に持たされたものを見てどうしょうか悩んでいた。悪気がないのは分かる。だからこそ…困る。
「い…らない」
「…あー…うん、くると思った。でも俺は受け取らねぇからな!」
「………」
(強引な人だなぁ…)
「ハッピーユッキーからの貰いもんなんて幸せになれそうだろ?」
「…………」
そんなに笑顔で言われたら余計断れなくなる。しかもそれ以上は聞き入れない、とでもいうように他の人の所に行ってしまい、遙香は仕方なくそれをカバンにしまった。
福と幸せが永く続く……もし本当なら、その力にあやかりたい。
(………、本読も)
何を考えてるんだ、と頭を振り、遙香はいつものように本を読み始めた。これでいい、これが日常なのだから…。
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