7 狛璃に促され、遙香は甘酒をちびっと飲んだ。途端口に広がる甘み。甘いのが大好きな遙香は自然と頬を綻ばせ、もう一口飲んだ。 それに釣られるように狛璃も飲み、零鬼も少しだけ飲む。彰鬼はすでに缶ビールを2、3本あけており、気分もちょうどよくなってきたところだ。 「んへへ…っ、来年もお花見しよーね」 「ハルがやりたいっていうなら何回でもしてあげるよ」 「うん!」 「そういえば…例の子とはどうなったのかな?」 ふ、と思い出したように狛璃が幸慈の話を持ち出した。彰鬼は難しい顔をして遙香を見やり、零鬼もそれに習って遙香を見る。 いつかはくるだろうと思っていた質問。遙香は心を落ち着かせてから口を開いた。 「にぃにのいった通りね、ちゃんと伝えたの…」 「うん」 「……いってくれてありがとうって。でも、友達は諦めないっていわれた」 「そっか…よく頑張ったな」 ──ナデナデ 「んんっ…僕、どうすればいいかなぁ…?」 「お友達を作ってみるのも、いいかもね」 [*前へ][次へ#] [戻る] |