[通常モード] [URL送信]

 狛璃に促され、遙香は甘酒をちびっと飲んだ。途端口に広がる甘み。甘いのが大好きな遙香は自然と頬を綻ばせ、もう一口飲んだ。

 それに釣られるように狛璃も飲み、零鬼も少しだけ飲む。彰鬼はすでに缶ビールを2、3本あけており、気分もちょうどよくなってきたところだ。


「んへへ…っ、来年もお花見しよーね」

「ハルがやりたいっていうなら何回でもしてあげるよ」

「うん!」

「そういえば…例の子とはどうなったのかな?」


 ふ、と思い出したように狛璃が幸慈の話を持ち出した。彰鬼は難しい顔をして遙香を見やり、零鬼もそれに習って遙香を見る。

 いつかはくるだろうと思っていた質問。遙香は心を落ち着かせてから口を開いた。


「にぃにのいった通りね、ちゃんと伝えたの…」

「うん」

「……いってくれてありがとうって。でも、友達は諦めないっていわれた」

「そっか…よく頑張ったな」


──ナデナデ


「んんっ…僕、どうすればいいかなぁ…?」

「お友達を作ってみるのも、いいかもね」





[*前へ][次へ#]

37/52ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!