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ブドウ狩り
 果汁たっぷりのブドウにしようか、ハイキング気分でキノコ狩りにしようか。どっちも捨てがたいけど1つだけ。一週間たっぷり使って考え出した結果は、


「ブドウ狩り、行こっ?」

「へ、ブドウ狩り?俺と?」

「ううん、みんなで。幸ちゃんも呼んでっていわれたの」


 学校で幸慈にもそのことを話し、一緒に行くことになった。遙香たちの中に1人入るのは気が引けるが、お誘いがあったとあれば行かないわけにもいかない。

 楽しみにしてる、そういえば遙香は笑顔になって、これで良かったんだとホッとする。そして当日、零鬼の運転でその場所まで移動した。


「は、遙香が横で良かった…」

「え?」

「いや、こっちのこと」


 ガンガンと睨んでくる彰鬼に心が半分折れてしまった。後ろに3人で座ったのだが、遙香が真ん中でなければ今ごろ睨み殺されていたかもしれない。


「ハルー行くぞー」

「あ、はーいっ。にぃに待ってよぉ…っ」

「ははは、ほら迷子になるなよ?」

「ならないもーんっ、ふふー」


(っ…狛璃さん羨ましいな…)





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