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「ぷしゃっ」

「クッ…んだ今の…」

「あはは、かーわいっ」

「もうっ…イジワル!にぃににいっちゃうんだからねっ」

「ゲ…悪かったよ。あ゙ー俺は帰るか…」

「彰鬼!逃げないでよ…っ」


 狛璃の名前を出すと2人は慌てて去っていった。そんな様子がおかしくて、遙香はクスクスと笑う。さらさらの髪がそれに合わせて揺れ、振り返った2人は見とれてしまう。


 長かった暗い時期は終わり、秋晴れのような清々しいほど楽しい日常が返ってきた。遙香の恋はやっと始まったばかりで、それを追う者たちも絶えないだろう。

 ……でも、恋する気持ちは何よりも強いのだ。この気持ち、大切に大切に育てていこう…。






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