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チュッと可愛らしいリップ音をたてて狛璃の頬にキスをした。そのままぎゅーっと抱きついているうちに泣き疲れたのか、緊張が解けたのか、遙香はスヤスヤと寝てしまった…。
▼狛璃side
「んぅ……に…に…」
「ハル…」
ハルと家に帰るために持ち上げて、その軽さにビックリした。
もしかしたら、僕のせいで色々ツラい思いをしてたのかも。
まさか、ハルに告白されるとは思いもしなかった。弟としてでしか見たことがなくて、今日初めて1人の子としてハルをみた…気がする。
「なんか…色気が出た?」
弟相手にこう思うのはアレだけど、でも色っぽかった。
僕はこれを受けてどうすればいいんだろう。今まで通り?……でも、確実に意識はしてる。
もしかしたらハルは想いの捉え方を間違えてるだけかもしれない。あんなことがあったから、僕だけになってしまっただけなのかも。
それでも、
それでもハルが僕を好きでいてくれる間は、僕もその気持ちに応えよう。
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