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告白も勇気がいるが、断るのもこんなにツラいなんて。
「っ…駿先輩、今度いつ暇ですか?」
「……どうしたいきなり。遙香から誘ってくれるなんて初めてだろ」
「あ…そう、でしたか?ごめんなさい…」
「いや、気にするな。暇な日だろ?土曜…はダメだ、日曜なら空いてる」
「あの、じゃあっ…空けといて下さい!」
パァッと明るくなった表情で駿を見つめ、遙香は嬉しそうに生徒会室を出て行った。遙香からの初めてのお誘い。嬉しいと思う反面、胸がざわつくのはなぜだろう。
嫌な予感を残したまま迎えた日曜日。少し肌寒くなってきたため厚着の人が多くなった。この服で良かったか、なんて思いながら遙香を待つ時間は、まるで中学生のようなドキドキにみまわれた。
「お待たせしました…っ」
「ああ、いや、今来たとこだ」
「えへへ、すいません」
「今日もまた一段と可愛いな」
「あぅ…僕男ですよ?」
遙香が選んだのか零鬼が選んだのか、今日の遙香もまた可愛らしい格好をしていた。
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