7
▼零鬼side
ハルハルたちの姿が見えなくなって、オレたちは近くの居酒屋に入った。
「……で?久しぶりに会ってどうだったんだ?」
「久しぶり…じゃないな。風邪を引いたときに一度…」
「ああ、やっぱりか。でもまだ分かってねぇんだろ?」
「っ…ああ」
彰鬼の言葉は的確だった。
その場で狛璃が気づくんじゃないかってヒヤヒヤしたけど……ここまでバカだったとは。
もう1人の奴が狛璃を睨んでるだろ。
「あんたが動かないなら、俺はどんな手を使ってでも遙香を手に入れる」
「……ハルはそれを望んでいるのか?」
「いや、遙香はきっと…」
そう、ハルハルは狛璃にしか興味がない。日にちがあいて変わるかと思ったけど、何にも変わってなかった。
ハルハルのあんな顔、この子にはツラかったはず。
「ハル…どうすればいいんだ」
「とにかく、少しずつ会う機会は作るからよ、ちゃんと話ししろよな」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!