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 もしそうなら、こんなに嬉しいことはない。遙香の涙はすぐにとまり、でも困惑した顔でジュースを飲んだ。


(ああ…遙香は離れちまうのか…)


 ほんのりと頬を染める遙香を見て、駿は思う。狛璃がまた女の人と付き合い、遙香を見放せば可能性があるかもしれないが……ダメかもしれない。遙香をみてそう思った。


「狛璃さん、そういう曖昧な気持ち、やめてくれねぇか?」

「え?」

「それが周りを巻き込んでんの、気づいてくれよ…」

「彰鬼、やめろ」

「うっせぇ、俺は帰る。もう呼ぶな」


 艶のなくなった髪をかきあげ、彰鬼は席を立つ。それに伴って理樹も行ってしまった。

 狛璃は彰鬼のいっている意味が分からず、また頭を悩ませる。余計にややこしくなり、でも的確なことをいっていた。狛璃がそれに気づくのが先か、遙香が告白するのが先になるのか…。


 その後、残りを食べたみんなは店の外に出た。このままみんなで帰るのかと思ったが、遙香と幸慈だけ先に帰らされる。





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