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 遙香の横はもちろん駿で、目の前は零鬼。その横に幸慈が座り、遙香とは真逆の所に狛璃が座った。


(にぃに…久しぶりに顔みたな…)

(ハル、熱はもう大丈夫なのかな)


──バチッ

「っ…!」


 ポケーっと狛璃を見ていたら目が合ってしまった。遙香はバッと顔ごとそらし、小さく俯いてしまう。顔が真っ赤だ。熱を出したときのことを思い出し、あの優しい手が懐かしくなってしまったようだ。


(うわーこれ大丈夫なのか…?)


 幸慈は入ったときから顔が真っ青。なんとかその場を盛り上げようとしているが、それは虚しくも滑ってしまっている。あまり話さないまま注文したものがきて、ただ黙々と食べた。

 そしてふと、理樹が狛璃に顔を向けた。


「確かハルちゃんのお兄さんですよね?」

「え、うん?」

「ハルちゃんのこと、どう思ってるんですか?」

「どうって…君、いきなりなんだ?」

「おいてめぇ、余計なことに口出すな」


(えっ…や、ヤダ…!)


 狛璃が理樹のことを訝しげに見、横にいた彰鬼が理樹の服を掴み上げる。





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