外食
嫌いだっていってしまったのに、優しく撫でていてくれた。それが嬉しくて、でも不安にもなって複雑な気持ちになる。それを横で見ていた幸慈が声をかけてきた。
「な、いいことあった?」
「え?あ……うん///」
「そっか、良かったじゃん!」
「えへへ、ありがとっ」
(くぁー可愛いぜ!)
「あ、そだ。今度…あー…夕飯食いに行かね?」
「え?幸ちゃんと?」
「そう」
初めてのお誘い。特に断る理由もない遙香は了承し、約束をした。……だけどこの誘いに裏があったことには気づくことが出来なかった。
「な…んで。幸ちゃん、なんでっ…」
「あー…ごめん。零鬼さんに頼まれたんだよ」
「零にぃ、が…?」
「ごめんなハルハル。でもみんなでメシ食いたかったんだ」
幸慈とやってきたファミレスの前には、見知った人たちが2人を待っていた。零鬼に狛璃、駿に彰鬼、そして理樹。それぞれが複雑そうな顔をしていたが、遙香はそれ以上だ。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!