[携帯モード] [URL送信]

 狛璃は慌てて遙香を抱き上げ、お風呂場に向かう。お湯を溜めている時間なんてないからシャワーをかけ、冷えた体を温めた。パジャマを着せ、氷枕なども用意する。


「なんでっ…ハル、苦しいだろうに」

「んぅ…」


 苦しそうに体を丸めた遙香に布団をかけ直し、落ち着かせるように頭を撫でる。そうしているうちに遙香も静かな寝息に変わり、ホッとしたように狛璃も家を出ていった。







「ハルハルー大丈夫か?」

「ん……零にぃ…?あれ、僕…」

「風邪?自分で用意した?」

「え、ううん…っ…わか、ない。零にぃじゃないの?」

「いや、オレは今帰ってきたとこ」


 零鬼に揺すり起こされ、遙香は目を開けた。自分が熱を出したということにも驚いたし、これをしてくれたのが零鬼じゃないということにも驚いた。



「じゃあ…駿先輩、いたのかな…?」

「んーそんな様子もなかったぜ?」

「えー…?」





[*前へ][次へ#]

46/55ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!