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一年かかってあれしか話せてなかったなら、それは信用してなかった証拠だ。
「どっちにしろ理樹に気持ちが向くことはなかったということだな」
「うわ、今自分が付き合ってるからって…ウザッ」
「そういうお前はずいぶん吹っ切れたんじゃないのか?」
「まぁね、手に入らないなら興味ないし。今のハルちゃんじゃつまらなそうだし」
こいつ…ほんと歪んでんな。
今頑張って許してもらえば前よりも仲良くなれんじゃないのか?
変な奴だ。
「彰鬼が仲直りできたころに僕もしよっかな」
「そういう考えだから嫌われるんだ」
「いいんだよ」
「………はっ」
* * *
音楽祭は何事もなく無事終了した。結果として見事1位になったのは、遙香たちのクラスだ。絵の方は無理だったが、歌だけでもとれたのでみんな大喜び。幸慈の胴上げがあったくらいだ。
そして遙香は気分がノったまま家路についた。こんなに楽しかったのが何よりも嬉しく、先ほどの歌を鼻歌でうたってしまうほど。そんな可愛らしい姿を振りまくものだから、男の視線が絶えなかった。
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