[携帯モード] [URL送信]
13 *
「ああっあン!ふぇ、気持ちッ…ああ、怖いっ」

「はっ…、あ?」

「変、怖いっ…ふぁぁ…僕、ど、なっちゃ…やぁぁ!」

「それでいいっ…、く…俺だけを考えてろ」

「ああンッ…ぁぅ、出ちゃ…またイっちゃうよっ…」


 駿の背中に手を回して激しくなる律動にたえる。2人の限界がもう近いのか、荒い息と水音だけが大きく響いた。


「っ…も、イけ!」

「ひっ…やぁあンッ!!ああっ…ゃ、に…に、にぃにっ…!!」

「っ……!」

「んぁぁ…ふぇっ……にぃに…」


(っ…クソ、ふざけるなよ…)


 後に残ったのは熱すぎる熱と、心に響く虚無感。

 初めての行為で気を失ってしまった遙香は泣いていて、こちらが悪いことをした気になる。最後に呼んだのは駿でなく狛璃。分かっていてもやはりそれは厳しく、駿は悔しそうな顔をした。


「ほんと、なんでコイツなんだ…」


 いい人なら他にもいただろうに、どうして遙香を好きになってしまったんだろう。遙香の泣きボクロをそっと触りながら溜め息をつき、それでも繋がっていたことを実感する。





[*前へ][次へ#]

20/55ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!