7 「せっかくだから面白いのにしてみたら?」 「面白いの?」 「全身タイツとか」 「……っ、やだよ零にぃっ!もー変態じゃんかぁ」 「ははは。んじゃあ猫耳とか?ハルハルなら可愛いぜー」 「えへへ、ありがと。でも…自分で考えてみる」 (ありゃ、お気に召さなかったか) 顔が少し引きつっている。それにつられて零鬼も苦笑いをし、その話は終わった。後々の話し合いで決まったことだが、仮装はベレー帽をかぶるだけになったとか。 秋祭の準備は一般生徒たちも忙しいが、何よりも生徒会の仕事の量はハンパなかった。行事があるごとに大量の仕事を任され、ほとんど自分の時間をとることが出来ない。 それは会長である駿は当然のことで、遙香と付き合ったのに会う時間すらままならない。メールや電話をたまにするが、顔を合わせるのはほんの数回だ。駿はそれに少しイラついていた。 『遙香、…あー…頼みがあるんだ』 「え、何ですか?」 『今度泊まりにこないか?』 [*前へ][次へ#] [戻る] |