6 言い方…それも問題だった? でもハルちゃんは好きな人がいたんだよね? ……なんで? 「好きな奴をあんなんにさせといてモデルかよ」 「……うるさい、駿に僕の気持ちが分かるの!?」 「お前に遙香の気持ちが分かってんのか?」 「っ…」 「俺はアイツの泣く姿、二度とみたくねぇ」 そういって駿は出て行った。 嫌だな…分かってるのに、自分がドンドン嫌な奴になっていく。 だって、彰鬼にバラしちゃおうとか、この秘密をどう利用するかとか考えてるんだから…。 * * * 秋祭の準備は順調に進んでいった。朝は美術の方を進め、お昼休みは体育祭の、放課後は歌の練習だ。遙香はまだ中心に入ることは出来てないが、それでもみんなの輪に入って一緒に準備をしていた。 「確かさー、歌の方って仮装ありだったよな?」 『え、何やるの?』 「何かだよ。みんなで格好揃えようぜ!」 幸慈の提案でみんな考えてくることになった。その日遙香は家に帰り、零鬼に相談する。…ちなみにあれから彰鬼とも狛璃とも会っていなく、家の前に立っては寂しそうな顔をしていた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |