5 作りものの笑顔から無表情。黒…という訳ではないが、本来の遙香でないのは一目瞭然だ。裏切られて、纏わりつかれて、それで出た結果は感情を与えないものだった。 それは、怯えられるよりも、怒られるよりもツラい拒絶。 「遙香、んな顔すんな。お前には笑顔が一番だろ?」 「ん、うん……ありがと、駿先輩っ」 「うわー遙香ちげー…。ま、いいや、俺は邪魔みたいだから行くな」 「あ、ごめんね幸ちゃん……あと、ありがとうっ」 「いーえ、お幸せにー」 (なんて…結構ショックだったりー) ショボーンと食堂へ向かう幸慈は、周りからみたら負のオーラたっぷりだったとか。そして残った3人…いや2人は、会長専用の部屋に移り、一緒にお昼を食べた。 ▼理樹side なんで、それしか出てこない。 ああ、今ならハルちゃんの『なんで』が分かる気がするよ。 「俺は遙香にあんな顔をさせるつもりはない」 「別に…僕だってそうしたい訳じゃないよ」 「でもさしてんだろ?話は聞いたが…どんな言い方したんだ、お前ら」 [*前へ][次へ#] [戻る] |