[携帯モード] [URL送信]

 電話を終えた遙香の顔は、無に近かったといえる。人を利用するなんて普通じゃない。それは分かっているけど……心が爆発してしまいそうだったのだ。


 狛璃に会いたい、
 狛璃と会いたくない。


 零鬼に甘えるという手もあるのだが、弟だといってくれた人にそこまでできないから。だから駿に頼った。汚れてるならもういいじゃないか。それが目当てなら応えちゃえばいい。少しヤケになってる所もある。


(にぃにっ…大好き、です…)


 だからあの人の手を借りたんだよ、そう心の中で呟いた。






 せっかくの夏休みは、失ったものが大きかった。離れ離れになってしまった心は再び戻ることはあるのか。

 行き先不安はみんな同じだ…。






[*前へ]

47/47ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!