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 ジメジメと蒸し暑い夜は更ける。1人の男によって全てを崩された彼らを飲み込むように、そして考える暇を与えず、日はのぼった。

 3日目は夕方頃に帰る予定だったため、まだバイトが残っている。遙香はオバサンにいって中の方の仕事をさせてもらうことになり、幸慈と彰鬼だけで客の相手をした。







『ほんとに助かったわーありがとね』

「いやいや、楽しかったし」

『気をつけて帰るのよ?特に遙香ちゃん!』

「っあ、は…ぃ、大丈夫…です」

『またいつでもいらっしゃいね』


 オバサンに遙香と幸慈が手を振り、2泊3日のバイトは終わりを告げた。大繁盛だったということもあり、多くもらったバイト代は何だか心に重くのしかかる。

 朝から一言も喋らない彰鬼、2人とは目を合わせようとしない遙香。楽しかったはずなのに、重苦しい。


(うわー…俺気まずっ!)


 遙香と彰鬼の間に挟まれる。冷や汗は止まらないし、遙香に対して不安な部分もある。もう今まで通りには戻れないのか、去っていく遙香の背中を悲しそうに見つめていた。





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あきゅろす。
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