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でもそれが抑えきれないくらい忙しい。バタバタとみんなの忙しなく動く音が聞こえ、汗が嫌というほどでる。でも遙香にとってこれはとても貴重な経験で、ほんの少しだけ楽しそうにしていた。
今なら見られていても怖くないかもしれない。…いや違う、そんな余裕がないだけだ。
(僕、凄く頑張れてるっ!にぃに誉めてくれるかな…?)
(あ゙ー遙香のやつまた狛璃さん見てやがる…)
(うわ、山園先輩機嫌わるっ!)
(ハル、結構大丈夫そうだな…これは凄いぞ)
(みんな若…オレ体力もたねぇ…)
思うことはそれぞれ。ただ、それもお昼になると考える余裕なんてなくなり、ひたすら料理を運ぶのであった。そしてそれは、2時になるとパタッと止まった。
「ふぇ、疲れたよぉ…」
「にぃにも…も、げんかっ…!」
『お疲れ様、少し休んでちょうだい』
「なぁ、どーして客来ねーの?」
『もうじきコンテストが始まるのよ』
毎年行われている一般人による水着コンテスト。だが今年はそこに有名人がゲストとして来ているらしく、ほとんどの客がその人目当てで来ていたのだ。
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