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 上から下まで舐め回すように見てくる。…が、狛璃たちといるおかげか近寄ってくる人はおらず、遙香自身もあまり気にしてないようだ。だが狛璃たちへの視線には目ざとく気づいた。


『キャアッ、みんなかっこいー』

『あの金髪の子、いいよねっ』

『いやーん羨ましー』

『ね、ナンパしちゃう?』



──ぎゅむっ


「…は、ハル?」

「………」

「どうしたんだ?」

「にぃには僕のだもん…っ」

「……は、はは、大丈夫だよ。さぁ遊ぼうか」


 逞しい体に抱きつく遙香に狛璃は苦笑いをし、水辺の方へ歩き出した。遙香が服を着てるため泳ぎはしないが、途中まで入ってその冷たさを確認する。


「ひゃっ、気持ちぃ」

「はーるーかー!」

「んぇ……ッんぅ!?」


──バシャッ


「ぁ…もー幸ちゃんのバカァッ」

「てめぇ…ざけんな」

「うわっ、ちょ、ギャーッ!!」


 ドボーンという大きな音をたてて幸慈は海の中へと消えていった…。彰鬼が投げ捨てただけだが。





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