3
──チリリーン
中は風の通りがよく、クーラーをつけなくても扇風機で十分涼しい。それぞれ自己紹介をして狛璃と零鬼が途中で帰ることを伝えた。そのことも、彰鬼のガラの悪さもオバサンは笑い一つで了承してくれた。
『部屋がね、2部屋しかないのよ。うまく使ってちょうだい』
「わざわざすいません。お借りします」
『いーのよ狛璃さん。イケメン大歓迎よ。今日はゆっくり楽しんでね』
「はーい。んじゃ…どうします?」
「ハルハルと狛璃とオレで1部屋ね」
「はぁ!?勝手に決めんな兄貴!」
もちろん部屋割りの話だ。このことに関しては幸慈は何もいえず、ただ話の流れを見守る。そのときに遙香と目が合い苦笑いをすると、遙香も笑顔を返してくれた。そして話し合いもちょうど終わる。
「とにかく1日目はオレたちで決定。2日目は勝手に決めろ」
「……チッ、コイツとかよ」
「よ、よろしくッス…」
「ハルー、行こっか」
「うん!えへ、2人と一緒楽しみーっ」
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