海!
「土曜から月曜か…途中で帰っちゃってもいいなら行こうかな」
「ほんとにっ!?にぃにと海で遊べるの?」
「バイトも忘れちゃダメだぞー」
「えへへ、分かってるもんっ」
(たまには息抜きもいいよな…)
零鬼と彰鬼も誘って、1日目はみんなで思いっきり遊ぼう。遙香のためなら疲れなんて関係ないし、修学旅行に行ってからずっと行きたがっていた海だ。最終的にみんなで行くことになった。
移動は電車。少し移動時間はかかったが、視界が一瞬で真っ青になった。日の光を反射してキラキラ輝く海、澄み渡った空、風に乗って流れてくる潮の匂い。
「にぃにっ、海!」
「こらこら、可愛いなぁハルは」
「つか座ってろ。お前いくつだ」
「むっ、彰ちゃんのケチーッ」
狛璃に抱きつきながらベーッと舌を出す。周りの男が見とれているのにも気づかないくらい興奮しているらしく、目を輝かせて海を見ていた。あの事件があって以来、狛璃と海にくることはなかったのだ。
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