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今日来たっつー転入生も変なことをいったんだろう。俺の遙香を怯えさせやがって……絞めとくか。


「ねぇねぇ」

「あ?」

「また眉間にシワ。彰ちゃん、いつも何考えてるの?」

「遙香のこと…だっつったら?」

「あぅ…も、バカッ」


照れてるな。
でも…俺はいつでも、遙香のことを考えてんだぜ?



* * *


「あっ、今日は僕が食事当番だった」

「買いもんか?」

「んー…行こっかな。時間あるし…」


 そういうと彰鬼も行くと言い出した。1人で出歩くと必ずといっていいほど男に声をかけられる。下手をすると誘拐、なんてことも。

 守るためとは知らない遙香は、まだ彰鬼といれると嬉しそうだ。


「彰ちゃんのお家はなぁに?」

「あー…、カレーの匂いしてたな」


 彰鬼の家は2、3年前に両親が亡くなっている。そのため家事全般は彰鬼の兄が朝の内にやっているのだが、たまに一緒に食べたりすることもある。それに彰鬼も一通り家事は出来るので男2人家族に負担はない。





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あきゅろす。
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