[携帯モード] [URL送信]

「じゃあハルハル狛璃と出て見たら?」

「えっ…でも、んぅ…」

「……や、にぃにとじゃなくて福永君と出てみよっか」


 これはチャンスだ。友達と何かをするということも、人前になれるということも。零鬼もそれを汲み取ったのか同じように勧め、遙香は何もいわずに目を潤ませた。


「僕っ…怖いのに…!!」

「ハル…これはね、ムリヤリじゃないよ。どうしても嫌なら仕方ないもんな」

「でもさ、もっと自分に自信持っていいぜ?ハルハルは人気なんだし…それにオレたちだけを見てくんない?」

「……?」

「人の目が怖くなったらにぃにたちだけを見て?ずーっと見ててあげるから」

「ふぇ…が、ばったら…誉めてくれる?」

「「もちろん」」


 そう、狛璃のいうことは遙香にとって絶対だ。きっと遙香は、好きな人のためなら死ねるタイプだろう。2人にギュッと抱きつき、たくさんのパワーをもらってから先に体育館へ向かった。





[*前へ][次へ#]

29/52ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!