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「結局は幼なじみかよ…」
遙香にとってそれ以上でも以下でもねぇだろう。きっとアイツもそうだ。ただの友達、うまくいって親友か?
だってあいつの中は…狛璃さんしかいねぇんだから。
知ってるか?
ヌいてやるときたまに『にぃ…っ』つーんだぜ?本人は気づいてねぇだろうがな。
「あ゙ーヤニ足りねぇ」
最近はいつもだ。
修学旅行あたりから…不安と苛立ちが収まんねぇ。
らしくねぇ…が、遙香のことになると狂いそうになんだよ…。
* * *
まだ隣には立てないから幸慈の少し後ろをついて歩く遙香。やはり色んな注目を浴びるようで、特に男たちの目が絶えない。幸慈の睨みではなかなか収まらず、むしろ自分に強い嫉妬を感じる。
(こえー…ここ共学だろ…?)
「遙香…なんか見たいとことかねーの?」
「あまり…でもお腹空いてる」
「お、じゃあ外だな。部活の屋台とかすげーの」
そういって外に出ると、確かに校庭は凄いことになっていた。ここででた利益は部費になるため、飲食系の部活がほとんどだ。たこ焼き、焼きそば、かき氷、なんでもあり。
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