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「あ…昼、だけど…食いに行かね?」

「えっ…幸慈くん、と?」

「嫌じゃなきゃ…って先輩いるよな、うん。帰るわ」

「あ、まっ……待って!」

「「え?」」


 大声で呼び止めた遙香に2人が振り返る。…いや、遙香自身驚いているようで、ハッと口に手をあてた。そんな姿が可愛く、幸慈は静かに言葉を待つ。


「………行く」

「マッジ!?よっしゃ、行こーぜっ」

「ぅ、ん……あ、行っていい?行く?」

「いや…楽しんでこいよ。学校にはいるから何かあったら呼べ」

「うんっ」


(チッ…福永の野郎…)


 ほんとは行かせたくなかったけど、遙香が決めたことだから。いい傾向なのに素直に喜べないのは、盗られるんじゃないかと思うから。それでもやっぱり遙香には笑顔が一番だ。

 幸慈の後をちょこちょことついていく遙香をみて、そんなことを考えていた…。



▼彰鬼side

焦りは禁物。
それは分かっていてもムリな話しだ。

どんどんアイツと仲良くなる遙香をみて、焦らねぇわけがない。嫉妬しねぇわけがない。





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