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話すことはいい。ただ…お風呂というのに少し遙香は緊張する。服を脱いだ狛璃の体は適度に筋肉がついていて、思わず見惚れてしまうほど整っている。
(あぅ…にぃにかっこいいよぉ…)
「……ん?ハル脱がないと」
「ん、うんっ……あんま見ないでよぅ」
「? いつも見てるじゃないか。ほら風邪引くぞ」
「わ、ぁあ…っ!!」
バサーッと服を脱がされ、なんだか恥ずかしくなってしまう。筋肉は全くついていなく、でもプニプニしてるわけでもない。真っ白な肌はキメが細かく、毛なんてものは無縁だ。
いつも見慣れているはずなのに遙香が恥ずかしがるため、なんだか狛璃も緊張してしまった。ぎこちなさを残しながら2人で体を洗うと、それはもっとぎこちなくなる。
「ぅ……ん、ぁ…にぃに…っ」
「っ…ハル、そんな声出さないの!」
「だってぇ…熱いんだもん…くすぐったいし」
「はぁー…っ…自分で洗おっか」
(弟なのに何考えてんだか…)
遙香から漏れる吐息が変な気を起こしそうになる。遙香自身も、なぜ狛璃に触られるだけで熱を持つのか不思議で仕方なかった。まだ気づかないこの気持ち、心にモヤモヤを残しながらそのお風呂は静かに終わった。
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