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「それにね、幸慈くんといると飽きなさそうっ」
「! そうか、よかったなー」
「ふへっ…にぃに嬉し?」
「もちろん」
「僕もーっ」
幸慈と友達になったのは自分のためか狛璃のためか。今はまだハッキリしていないが、これは大きな一歩だった。それにきっと、幸慈なら遙香を裏切らない。狛璃がそうさせたのだから…。
「……あ、これ、招待状」
「宝寿祭のか?」
「うん。零にぃと来れたら来てねっ?」
「もっちろん!今年は楽しそうだしな」
「へへっ」
去年は行くのを諦めた。自分たちが行くと遙香が混乱するのが分かっていたし、注目を浴びる容姿をしているのを自覚している。だから遙香のためにも見守る役は彰鬼に任せ、ただ無事帰ってくることを祈った。
でも今年は、行っても大丈夫かもしれない。
「…久しぶりに一緒にお風呂入ろっか」
「んぇ?」
「学校の話し、もっと聞きたいな」
「………う、ん」
今なら話してくれるかもしれない。そう思った狛璃は一緒にお風呂に入ろうと誘った。
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