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 みんなが迷路の中でハシャぐ声を聞きながら、遙香は近くの木の下に座った。幸慈が遙香にも気を使ったおかげか、準備中にもう少しだけ話すようになった。ボチボチだがクラスの女子とも、短い会話ならできる。


(なんか…楽しいなっ)


 みんなで同じことをするのが思ったよりも楽しくて、笑顔で帰ると狛璃も笑顔で、気がつけばいいことばかりだった。少し緩みそうになった頬を手で押さえ、近づいてきた足音に顔を上げる。


「こんにちは、ハルちゃん」

「……こんにちは」

「クラスの準備の方はどうかな?」

「終わりましたけど…」


 様子を見に来た理樹が遙香の前にしゃがんだ。1回遙香の教室に行ってからは、特に隠しもせずたまにこうして会いにくる。だけど遙香はそれが嫌だった。

 ……目立ちたくない。


「んだ、こいつがお前のお気に入りか。…おら、こっち見ろ」

「っ…だ、れ?」

「あれ?ハルちゃん知らない?会長だよ」

「お前俺を知らねーのか!?ありえねー…」


(っ…何、この人!?)





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あきゅろす。
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