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 カバンからお土産を出して一つ一つ話していく遙香にホッとする。傷を見られたといわれ、正直また笑顔がなくなるんじゃないかと思っていたから。狛璃は優しい目で楽しそうに話す遙香をみた。だけど、


──ピタッ


「……?」

「にーに…好き」

「え?」

「好きだよっ…にぃには、嫌いになったり、しないよね…?」

「…もちろん。にぃにもハルが大好き」

「へへっ。あ、でね…、」


 また沖縄の話を始める。その後に彰鬼たちもやってきて、お土産を渡してちんすこうをみんなで食べた。2人も狛璃から遙香のことを聞いていたので心配していたが、思ったよりも楽しそうにしていたのでホッと息を吐いた。

 そして学校でも遙香はある人にお土産を渡した。


「ありがとうハルちゃん、嬉しいよ」

「いえ、お世話になってますから」


 図書室でいつものように遙香に会いに来た理樹に、沖縄で買ったものを手渡す。一瞬驚いた顔をしたが、次の瞬間には女の子がとろけそうな笑みを見せた。ちなみに中身はご当地ストラップだ。





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あきゅろす。
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