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「福永幸慈でっす!男子校からの転入なんで女の子いっぱいでウハウハしてます。よろしくー!」

『キャーッかっこいい!』
『よろしくねぇ』


「あ、早速人気者?うはっ、照れる。みんなユッキーって呼んでよ。"福"と"幸せ"が"永く"続いちゃうユッキーです!」


(うるさい人…幸せなんて、いつかはなくなるのに)


『よし、お前の席はあそこだ。小鳥遊、手ぇあげろ』

「えっ…、」


 遙香は驚いた顔をして恐る恐る手をあげた。周りに興味がない遙香は、横が空席だということに気づかなかったのだ。嫌そうな顔を隠しもせず、遙香は再び本を読み始める。


「なぁ、小鳥遊なに?男だよね、可愛いって言われねー?」

「…………………」

「えー無視ッスか!ユッキー泣いちゃうっ」

『ユッキーうるさいぞ。先生の邪魔をするな』

「はーい」

『『クスクス』』
『ユッキーどんまーい』






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