[携帯モード] [URL送信]

『ハル…今、どこにいるんだ?』

「お部屋…」

『みんなと?』

「ううん…あの、転入生と」


(ってことは…助けてもらったのかな?)


『その子と代われるかな?』

「………寝てる」


 それでも今話したいというと遙香は頑張って幸慈を起こし始めた。始めは遠くから小さな声で、次は軽い物を投げてみて。顔面にあたったときようやく起きた。


「ん゙…遙香…?」

「で、電話…」

「……へ?俺?」


 遙香と幸慈の中間に置かれている遙香の携帯。それを取って出てみると遙香の兄、狛璃が出るではないか。幸慈の眠気は一気に覚め、その場に正座をするほど緊張してしまった。


「はい…はい、あ、福永幸慈と申します」

『──…、───』

「あ、はい、大丈夫ッス。分かりました」

『───、…──?』

「はい。…遙香、代わってくれって」

「お、置いて。そこにっ」


 そういわれて幸慈はあった所に置き、離れた。今度は遙香が近寄って電話に出ると、少し楽しげな狛璃の声がする。





[*前へ][次へ#]

22/45ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!