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「先帰る。………じゃ」
「あっ、おい遙香!?」
「楽しんで」
もういる必要がなくなったから、ここぞとばかりに遙香は旅館に戻っていった。特に用もないため呼び止めなかったが、それが後の後悔を生むことになる。
部屋に帰った遙香はまた1人だった。買い物をするにしては時間が短く、まだ帰ってきてないのだ。
それはこの部屋に限らずみんなそうで、チャンスとばかりにお風呂に入った。大浴場だったがほとんど人がいなく、安心して入ることができた。
……だけど部屋に戻ってくると他のグループの3人が戻ってきていたのだ。しかもクラスの違う人たち。
「あ…っ」
『お、小鳥遊じゃーん』
『風呂上がり?色っぺー!』
遙香のクラスの暗黙のルールを知らない彼らは気軽に話しかけてくる。それもどこかからかうような感じがあり、男の目で遙香を見ている。
『なぁ、モデルのRieと出来てるってマジかよ』
『男でもイケる口?』
『ギャハッ、女みてぇな顔してるもんな』
「っ…!」
『おっと!逃がさないよーん』
『俺前から小鳥遊ならイケると思ってたんだよな』
『なぁ…ヤらせろよ』
「ぃゃ……イヤァアア──!!」
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