修学旅行─後編
最悪なことに2日目は6人部屋になっていて、敷き布団を敷いて寝なければいけない。遙香はその事実に愕然としたが、女子が呼びに来てしまい、何もいえなくなる。
夜はあのお土産屋の並ぶ通りで買い物だ。夕飯も各自で済ませるようになっている。お土産を買うということもあり、女子のテンションが上がり出していた。
『ね、どこから入るっ?』
『まずはご飯じゃね?』
『えー…じゃああそこね』
買い物に時間をかけたいのだろう、女子が指差したのはハンバーガー店だった。でも特に文句もない遙香たちはそこで軽く食べ、通りを見て回る。
ご当地のストラップを買ったり、ちんすこうを買ったり。一応だが理樹へのお土産も買った。だがやはり女子のテンションにはついていけず、結局男女別れて回ることになる。
「いやー…あれは凄かった」
『ああ、怖いな、女って』
「おっ、あそこ入ろうぜ」
「……………あの、」
「んっ?」
別れてから一件目に入る、というとき遙香が2人を呼び止めた。小さな声だったがちゃんと聞こえたらしい。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!