[携帯モード] [URL送信]
11
 その幸慈は赤をメインに使っていた。明るい色ばかり使うあたり、それも彼っぽいだろう。

 今までは朝の挨拶くらいしかしなかった遙香とクラスメート。幸慈のおかげで少しずつだが遙香とも喋ろうとしだしている。それはめんどくさいことのはずなのに、なぜか気にしていない遙香がいた。


(にぃに…僕、頑張ってるよ…)


 それでもまだ話すことは出来ないが。さて、それが終わりお昼にタコスを食べたら午後は海だ。沖縄はとっくに海開きがされていて、もう泳いでいる人がいる。

 青く澄んでいて綺麗だ。


 ここでももちろんグループ行動をするのだが、絶対に入らなきゃいけないわけじゃない。目の前のホテルを一時的に借り、みんな着替えをするが遙香は水着でなくハーパンだ。麦わら帽子をかぶって泳ぐ気はないらしい。


『えー小鳥遊くん泳がないのっ?』

『んじゃあ日陰で…日陰!で待っててね』


「………………ごめ、ん」

「いーって!こっちこそ海で楽しんでごめーんな」


 とはいっても早く泳ぎたくて仕方ないのだろう。いうなり海に向かって走っていってしまった。





[*前へ][次へ#]

11/45ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!